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沙倉さんからメール [その他]

先日、アーモダインデザインを担当してくださった沙倉さんからメールをいただきました。内容は「アーモダイン、クリアしましたよ!」とのこと。
いやー、嬉しかったですね。
沙倉さんが、趣味でもゲームをする(SLGもお好きだとか)という話を伺ってはいたのですが、クリアまでちゃんとプレイしていただけたなんて!

メールでは加えて、長くて深いプレイの感想も書かれていました。それで、私もついうれしくなり、マニアックな返信をしてしまったのですが(後半、ボマーは使えますよね!とか、XXが最後まで仲間にならなかった理由は…とか)。

沙倉さんについては、SCE鈴木さんが以前にもこのBlogで書いていましたが、既に数々の有名アニメ作品に参加されている方ながら、大変気さくで控えめで、開発側にとって「仕事のしやすい」方でした。
(その意味では、キャラデザインの恩田さんも同様で、今まで仕事でお付き合いした方には偶然にも気さくで控えめな方が多かったですね)。

実作業では、前回Blogに書いたようなややこしい設定部分や、3Dモデルの都合の関節構造のしくみや、肩幅や足の長さの規格など、失礼なくらい色々な制限や指示を出さなければなりませんでした。
でも、沙倉さんはそれらをきちんと理解してくださり、その上で独自のアレンジなども加えてくださいました。

いただいたデザインは、一発でOKが多かったのですが、まれにはリテイク(設定やモデリング的要素が主なので、けっこうややこしい…)もありました。
リテイクというのは、出すこちらも心苦しいものなのですが、沙倉さんはそれらも快く受けてくださったのです(もちろん、ここは譲れないというポリシーもお持ちです)。


(↑沙倉さんデザイン AW20Jキグナス)

沙倉さんにメカデザインを手伝っていただいた理由として、ひとつには「アニメ畑の方にアニメ的エキスを注入していただきたかった」ということ、もうひとつには「現職メカデザイナーの方に参加していただいて箔を付けたいという色気(汗)」というのがまずあったと思います。しかし、ゲームデザインとしては、さらに別の意味もありました。

ゲーム中のアーモダインは、複数のメーカーが開発していることになっています。それを、現存の自動車メーカーのようなものと考えていました。
自動車は「タイヤが4つあり、ライトがあり、ドアがあり・・・」など共通の要素を持ちながら、デザインはメーカーによってかなり異なります(まあ、流行によって似た感じのものが多くなったりもしますけどね…)。
アーモダインにも設定的な共通部分がありますが、デザインにはこのようなメーカー間の思想の差があるべきだと思いました(この考え方そのものは、至って普通ですが)。
そこで、これを再現するには、一人よりも、複数のデザイナーに担当していただく方が理にかなっているのではないかと思ったのです(実際の自動車も、それぞれ別のデザイナーの方がデザインしているわけですし)。

アーモダインの世界では、地球と火星の間にもっとも大きなデザインの差異があります。
地球のアーモダインは、まだ実用性が重視される段階で、デザイン的にメーカー間でもやや似通っています(車というより、戦車的なイメージですね)。
逆に、火星は地球よりも技術力が高く、実用の上にデザイン性を加味できる余裕があるという設定になっています(スポーツカーという感じです)。

沙倉さんには、デザイン性を強調する意味で、主に火星のアーモダインを担当していただきました。
ボスキャラも含め、メーカー的にはArsia Mechanics社製のものです(型番にAWの付くもの。メーカー名はデータベースにあります)。
また、地球製のものもいくつかデザインしていただきました。Huron Cybernetics社のファントムシリーズ(オープニングアニメの冒頭に登場するもの)や、その他いくつかの地球メーカー機体ですが、これらは火星の技術を取り入れているなど、設定的にも理由付けが成されています。

蛇足ですが、アーモダイン=車のアナロジーを考えたりしているうちに、今までたいして興味の無かった車(学生時代は、かの有名峠の麓に住んでたんですが、乗ってた車はポンコツ軽で、走れば良いと思っていた)についてすっかりハマリ、にわか車好きになってしまいました。今や毎年のGTレースの結果なども気になってたりして。こういうのも職業病というんでしょうかね。

大宮ソフト 神宮


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