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近況 [その他]

お久しぶりです。
小ネタがありましたので、Blog記事というより記録として書いてみます。

今月発売の「ゲームサイド 10月号(Vol.08)」のゲーム名作選で、アーモダインが紹介されています。
(ゲームサイドでこのBlogの存在を知って、こちらに来られた方がいましたら、はじめまして。)
「名作」という扱いですので、開発者としてはそれだけでもうれしいのですが、ゲーム内容そのものについてもなかなか穿った捉え方をしてもらっています。特に「信頼」についての考察は深く、「う~ん、わかっているなあ!」と、つい声に出して叫んでしまったほど。そう、アーモダインは「信頼」がテーマのゲームなのです(本当か?)。

ゲームサイドさんは、その他にもレトロゲーム系の記事や「ゲームとは何ぞや?」という本質に迫るような濃い~内容満載で、私的にはツボのゲーム誌ですね。アーモダインがピックアップされるというのも、納得というかなんというか…。

(蛇足ですが、今月発売のGAMEJAPANさんで「カルドセプトセカンド」が、奇しくも同じようなオススメの一本のコーナーで紹介されています。アーモの方もいずれ紹介してくれないかな…。)

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そのほか、近況をいくつか…。

発売後に「アーモダインをプレイしています」と書きましたが、それはとっくにクリアしてしまいました。
(フリーミッションのAランク面だけは、楽しみに残して少しずつプレイしてます。)

久々にクリアして、ハッと気付いたことがありました(以下、ちょっとネタバレもあり)。
最終面、「エンパシーイントルーダー」という兵器が使用されるのですが、まじめにプレイしてくださった方ほど、あれの意味が分からなかったのではないかと。

今回、私も結構本気でプレイしたので、出撃メンバー全員の「信頼」がほぼMAX状態となり、結果、コレの影響を受けることなくシナリオは進んでしまいました。
まあ、そう作ってあるので当然なのですが…少しぐらい影響を受けた方がゲーム的にはハラハラして面白かったかもしれません。まじめな人ほどそれを味わえなかったとしたら、ちょっと失敗だったかな…。
何が起こるか知らないという方は、信頼の低いメンバーを連れて、再チャレンジしてみてください(信頼の低いメンバーばかりだと速攻でゲームオーバーになるので、ご注意を)。

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最近、宇宙太陽発電の話題がニュースになっていました。
大阪大学やJAXAが共同開発を行い、太陽光を高効率でレーザーに変換する技術を開発した…というのがその主旨のようです。
アーモダインでは電磁波を使って送電する設定になっていますが、ひょっとすると今後(のSF世界設定)はレーザーが主流になったりするのかな。
レーザーの方がわかりやすくて良かったかも。電磁波を絵で表現するのには悩んだし…(苦笑)。

最近の宇宙関連ユースとしては、他にも
・JAXA、2025年までの長期ビジョン発表と、月周回衛星「かぐや」打ち上げ(近々です。成功して欲しいなあ)
・ロシア、月面基地2028年から建設計画。火星有人飛行も視野に
・NASAが有人の月面基地計画を発表、運用開始は2020年から(最近のニュースじゃないですが)

宇宙開発関連は2025年頃が熱いようですね!
…もっとも、なかなか予定通りにはいかないものだけど…。

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少し前になりますが、何気なくワイドショーを見ていたら、聞き覚えのある音楽が。
あ、これ、アーモダインの曲じゃないですか!
緊張感のあるナレーションに陰謀渦巻く雰囲気の再現フィルム。確かにアーモダインには、こんな雰囲気にぴったりの曲がありますからねぇ。ちなみに、その話題とは…

「ダンボール肉まん事件」

話題が話題だけに、ちょっと笑ってしまいました。

しかし、考えてみると「ダンボール肉まん」の話題にアーモのBGMが使われたのは、意味深ですな~。
あの話題って、あるTV局スタッフが架空の事件をでっち上げて、それに多くの人々(私も含めて)が、だまされた…というものでした(事件の真相には論議がありますが)。

アーモダインをクリアした方なら、奇妙な符合を感じませんか?
まあ、その番組のBGM担当の方が、アーモダインのシナリオを知ってて曲を使ったとは思いませんけどね。

全然まとまりませんが、この辺で。
また何かあったら書くこともあるかもしれません。では~。

2008/9/6 大宮ソフト 神宮


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最後にひとこと [その他]

『ゲームと戦争は根本的なところでちがう。ゲームでの駒は思いのまま動かせる木片にすぎないが、戦争での駒は、感情をもつ人間である。』
――塩野七生「ローマ人の物語 ユリウス・カエサル ルビコン以前」 

『「これでも戦争かね」
「いいや」と、若い中尉はいった。「こいつはゲームみたいなものさ」』
――H.G.ウェルズ「陸の甲鉄艦」 

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アーモダイン発売から2ヶ月が経ちました。
ということで、そろそろ私のこのBlogへの定期書き込みも、一区切りにしようと思います。

実は、けっこうBlog書くの苦労してました(笑)。週一とはいえ、締め切りのあるものってプレッシャーです。文章を書くの早い方ではないですし。
だいたい行き当たりばったりで内容を決めて、休日の午前中とかで書いたりしていました。しかも、全然Blogっぽい内容じゃなかったりして。
ああ、でもこれで休日の午前をのんびり過ごせるようになります…。

最近、アーモダインをまたプレイし始めました。
(本当は、もう少し忘れた頃にやろうと思ってたんですが…)
開発が一段落した後、それまでプレイできずにたまっていたゲームをいくつかプレイしてましたが、それだけではなんか物足りなくなってしまって。
ハイパービジュアルのドラマチックゲームや、頭が良くなるような付加価値ゲームも好きなんですが、やはりコツコツちまちました感じの、システマチックなゲームがプレイしたくなるんですよ。ちなみに今更の感想は…
「ウム、面白い!」
…いや、本気で(笑)。

開発中には何度もクリアしていますが、それと違い、時間に追われずプレイできるというのはいいですね。それに、アーモダインはシステム的に、その時のメンバー面子や育ち方によって同じステージでも難易度が変わることがあるので、思わぬ展開になったりして、あらためて楽しめています。

そういえば、アーモダインの評価について、ネットなどでもちらほら見かけたりもしますが、良くも悪くも、まあ納得できる感じですね。某オンラインストアさんのレビューなどに書いてくださっている方もいますが、良い評価してくれていてありがたいです。

ユニットが勝手に動くシステムや、メンバーが入れ替わるシステム、ミッションと訓練が分かれているシステムなどについては、企画当初から議論の的になったりしてました。結果的には、なんとか破綻も無く(成長の計算式とか、けっこう苦労しましたが…)、それぞれちゃんと成立させることができたと思います。それに、プレイしてみると意外に難解では無いでしょう?
もっとも、変わったシステムを謳わなかった方が、受け入れてもらいやすかったんじゃないかという根源的な疑念もありますが…。システムで新しい刺激がないと、プレイヤーとしての自分は満足できないんですよね。最近では、ビデオゲームより、ドイツ製ボードゲームなどの方でこういう刺激を受けることが多いです。アーモダインに同じニオイを感じる人もいるのではないでしょうか?

世界観の方も、自分なりの理想のロボSFモノを具現化したつもりです。それで、ちょっと理屈っぽい感じのものになりました。もちろん突っ込み所もあると思いますので、識者の方にはその辺を楽しんでいただいてもよいかなと思います。
物語はゲームシステムに合わせて作られたようなものですし、特に感動するような所も無いでしょうが、無理やり言えば、(アンチ)ユートピアストーリーとも言えるんじゃないかと。現代社会に不満を持つ人々も多いといわれる昨今なので、タイムリーな話題かもしれません(ただし、アーモの中に教訓はありませんが)。

といった感じで、これまでBlogの中でもアーモダインのすばらしさを語り続けて来ました。
…が、実際には、今日までにアーモダインが何かを動かす兆候はみじんも感じられませんね…。
まあ、”So it goes.”ってことで。

それでもまだ、終わったわけじゃありませんよ。
ゲームのシステムやロボ世界設定に一家言ある方々で、まだアーモダインにめぐり合っていない人は多いはず。これらの方々には、特に一度お試しいただき、酒の肴にでもしていただきたいです(そして、そうじゃない方にもぜひ)。

それでは、そろそろこの辺で。
長らくご覧いただきありがとうございました。
Blog自体はまだ消滅するわけではないので、今後も何かあれば、更新される事もあるかも??

大宮ソフト 神宮


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メンバーのパラメータ [システム]

以前にも、池尻さんが本Blog内で書かれていましたが、電撃オンラインにて、公式攻略サイトが稼動中です。
現在、内容もほぼコンプリートされ、資料としても閲覧するのも面白い、濃い内容になってます!
http://www.dengekionline.com/pr/armodyne/index.html

アーモダインのメンバーには、ミッションでの強さを表すもの以外にも、さまざまなパラメータが存在します。隣接効果についての記事にも書きましたが、中にはゲーム中表示されていないものもあったりします。電撃さんサイトでは、そのあたりまで赤裸々に暴露されていますので、ゲームをクリアした方でも新鮮な部分もあるんじゃないかと思います。
(電撃のライターさんの中にもアーモダインを気に入ってくれた方がいたようで、本誌の方でも、私も感服させられるような、かなり的を射た攻略記事を書いてくださってました。)

アーモダインの内部データについてもあらかた明らかになったということで、今回はそれらについて少し補足してみます。

・SP
SPは、メンバーの精神力(元気度、やる気)を意味します。疲労したり、落ち込んだりすると減少します。SPが高ければ、訓練効率も良いし、ミッションでの命中・回避率も高まります。…とまあ、このあたりはゲーム中でも説明されていますね。

このSPシステムの意味合いの中には、単なるメンバーの人間味表現の他に、戦闘システムで表現したかった要素と大きく絡む部分があります。

それは、「数の強さ」の表現です。ゲームバランス的な意味でも、リアリティの意味でも、ユニット自体の強さを凌駕する数の強さを表現したかったのです。
SLGによっては「包囲効果」などが導入されているものもありますが、アーモダインのようなシステムにはそぐわない感があったので、別の方式を考えてみました。

SPシステムが無い場合、圧倒的な回避力を持つ相手に対しては、何機で当たろうとも、それぞれの戦闘では1vs1時の結果の繰り返しになるだけです。100%の回避率を持つ相手には絶対に当てることができません。
しかし現実的には、複数の相手からの回避は集中力も殺がれますし、疲労もたまり、おのずと不利になっていくはずです。
それをSPの減少で表現しました。回避の高い相手でも複数で当たれば、SPの減少が毎ターンの回復を上回り、その結果回避も下降して当てやすくなります。

ですので、SPは攻撃するだけで(命中させなくても)減少させられます。弱い自軍機でも、敵を疲労させる役割として戦闘に参加させる意味があるのです。
戦闘中のSPの有効性については、中盤以降のレイスと戦った方なら(腹の立つほど)ご承知ですよね。この「複数たこ殴り戦法」無しでレイスを倒すのは至難の技でしょう。

・ 性格
人間の性格というものを単純に一次元的に表現してみました。
ゲーム中では「慎重」「中立」「積極」と表現されますが、内部的には0~99の数直線上の各領域となっています。

数値が低い=「慎重度が高い」ほど、慎重・冷静で物事に動じにくいですが、消極的で無感動なイメージの性格です。趣味はインドア系って感じですね。
数値が高い=「積極度が高い」ほど、積極的で行動派ですが、喜怒哀楽が激しく軽率な面も持ちます。趣味はアウトドア系って感じですね。
現実の人間でもこんな分類が可能じゃないでしょうか。もちろんゲーム同様、度合いの問題であって、そう極端な人は少ないとは思いますが。

ゲーム中では、ミッションでの基本行動の差として表現される他に、運営でのパラメータ変動値の違いとしても現れます。慎重の方が「動じにくい」ので、イベントやアイテムなどでのSPや信頼度の増減が少ないです。下がりにくいが、上げにくい。積極は反対で、上がり下がりが激しくなります。

それぞれの性格は、それぞれの利点・欠点を持ち、どちらが良いと決められるものではありません。それで、「慎重」と「積極」は対語ではなく、それぞれのポジティブな側面を表した表現名が付けられています。ゲーム中でも、プレイヤーの好みや、職種などによっての向き不向きはありますが、どちらが絶対的に良いとは言い切れません。

・ 性質
メンバーは一人一つの「性質」を持ち、運営イベントとしてそれを発動させます。情報として表示されないので、プレイヤーはイベントが発動するまで、メンバーがどんな性質を持つのかわかりません。

電撃さんの攻略サイトを見ると分かりますが、内部的に性質にはちゃんと名前が付けられているのです。にもかかわらず、企画段階から一貫して、性質は見えないものとして考えていました。
人がどんな特徴や癖を持っているか、表面的には分からないものです。しばらくその人と付き合っていくうちに、ようやく分かってくる。そんな感じをシミュレートしたいと思ったのです。
しかし、正直に言うと、性質を見えなくしたことについて、今では後悔してます・・・。

性質が表記されていれば、メンバーの個性をもう少し容易に感じられたと思います。誰がどんな性質を持っているか、一回発動されたくらいでは覚えられないですよね。
また、履歴書にだって自分の長所・欠点を書いたりするもので、シミュレートという意味でも、そう考えればおかしくないわけです。
その上、性質のシステム自体が複雑にできているので、性質名自体が表示されていても充分に適度な「ままならない感」を表現できたように思います。

1つの性質は、2種類のイベントを発動します。
例えば「おせっかい」という性質は、「迷惑」と「説得」という内部名の付いたイベントのどちらかを発動します。
「いつ発動するか」「2種類のどちらを発動するか」は、一見ランダムに思えますが、実際にはある程度コントロールできます。うまく扱えば利用もできるが、なかなかままならない・・・という実際の人間関係を模した部分は、性質名が表示されていても充分維持できたでしょう。

長い開発期間の中で、なぜ思い直さなかったのか・・・。私の持つ「頑固」という性質が発動していたせいかもしれません。

大宮ソフト 神宮


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設定資料集 [その他]

アーモダインの世界観を広げるため、また3Dモデル作成の原画とするために、アニメの美術設定を多く手がけている草薙さんというスタジオにお手伝いいただきました。ゲーム中では3Dグラフィックとして使用されているものが多いのですが、中には設定画のみでゲーム中には登場しなかったものもあります。原画そのものもすばらしいので、ぜひこの機会に皆さんに見ていただきたいと思います。
(発売後1ヶ月以上過ぎた今になっての大サービス。意味不明ですな…(笑)。)

・ SSPS

SSPSとは、宇宙太陽発電衛星のことです。全体像はゲーム中にも登場しますが、送電設備部の設定画も存在しました。
アーモダインのストーリー中では、改造によって危険な使い方をされていますが、通常運転時には単位面積あたりの電磁波はそれほど強い必要は無く、直射されて焼け死ぬなんてことはありません。

・ ポートα

低軌道を周回する、軌道上の中継ステーションです。現在のISS宇宙ステーションに似たイメージですが、回転する重力ブロックも存在します。宇宙船によってはここで燃料を再充填してから、高軌道や月に向かいます。ストーリーの時代では少し旧式の施設ということになっています。

・ 宇宙プラント

小惑星を改造した、宇宙の工場施設です。「宇宙プラント」ステージの外観もこんなイメージになります。
もともとは資源採掘のために地球衛星軌道に置かれたものを、工場としても使用しています。このような宇宙プラントがいくつも軌道上に置かれていますが、多くは私企業所有であるため、用途の詳細などはGUにも把握できていません。

・ 防衛衛星

ストーリー中では防衛衛星群を「サンクタムガード」と呼んでいます(「カルドセプト」のカードの中に同名のものがありますが…「聖域の守護者」という意味がぴったりだったのでそのまま流用してます…)
強力なレーザーを発射しますが、本来は地球に接近する小惑星の軌道を変えたり、破壊したりするためのものです。

・ 輸送船

火星・地球間の物資輸送に使用される商用貨物宇宙船です。ストーリー中では一切登場していません。
通常は無人で運用されます。ゲームの時代には、火星と地球間の人的交流はほとんど絶えていましたが、これら無人輸送船による「貿易」は続けられていました。
後述のエリシウム級母船に連結されて使用される場合もあります。

・ エリシウム級

火星・地球間の往復に使用される大型母船です。大量の燃料(プロペラント)を積載しており、この母船を使用することで往復の時間は大幅に短縮できます。出発時、燃料は加速のために使用されますが、航程の後半エリシウムは180度回頭し、前後逆の状態で減速をしながら目的地に接近します(火星へ接近するイベントシーンで、前後逆になってたの、気づきました?)

まだまだ設定資料はありますが、とりあえずこのあたりで。

これら設定資料は、そのものの素晴らしさもありますが、アーモダインのSF設定が、それだけ生真面目に考えられていたということでもあるんです。
昨今、現実を踏まえた未来観を描くSFなんてのも、希少価値があると思いませんか?アーモダインはその意味でも、もう少し注目されて良いんじゃないかと思うんですが・・・。

もっとも今日日、現実を踏まえた未来観や宇宙開発みたいな話題なんて、世間的にあまり興味を惹かないんですよね。
やはり、もっと「スピリチュアル」な世界観の物語にすべきだったか…(そういう問題ではないだろ)。

大宮ソフト 神宮


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火星 [その他]

ここ何回か、Blogっぽい記事(?)が続いてましたので、またちょっと趣向を変えてみました。

アーモダインの物語では、火星の存在が重要な位置を占めています。
現在、地球外での恒久的な植民地候補として、火星は最も有力視されているようです。2004年にはブッシュ大統領が火星有人探査に関する構想を発表しており、まったくの絵空事ともいえない時代ともなりました(その後の話はあまり聞きませんが・・・)。

もっとも、近未来においても火星への植民はそれほど容易なものではないでしょう。居住に適した環境を作るなら、火星よりも地球の砂漠の方が何倍も楽ですが、それすら行えていないのですから。
ということで、アーモダインの世界でも、一応植民そのものは行われたものの、本当の意味での成功を見ていない…という設定になっています。そして、この過酷な環境と苦難の歴史が、そこに住む人間の価値観を変え、地球との間に不毛な対立を呼ぶことになってしまうのです。

では、そのアーモダインの世界での火星とは、どういう場所なのでしょう。
火星の住民は、基本的に地下生活者です。地表に見える構造物は、地下からつながる、通信施設、展望施設、農業施設、放熱塔など、ほんの一部でしかありません。
火星の気温・気圧はいまだ低く、宇宙放射線に対する対策(軌道上のMPフィールド)も、完全には機能していません。当然、人間が生命維持装置無しで屋外に出れば、死んでしまいます。
植民初期には、テラフォーミングも試みられました。
しかし、それは思うようには進まず、特定の地域にようやく遺伝子操作された植物がかろうじて生息できる…程度にしか至っていません。


(コロニー外部。小規模のもの。マリネリス峡谷に最大のコロニー群が存在します。)


(コロニー内部。住居もある地下街、といった感じですね。)

そんな環境ですので、火星住民は常に生命の危険と隣りあわせで生活しています。施設の破壊が即、住民の死につながるため、治安や秩序の維持は彼らにとって重要な問題です。
そこから、徹底した教育、管理主義、秩序への忠誠、犯罪への厳しい対処という、火星特有の価値観の一端が生まれることとなりました。

また、火星には、生活に必要な資源の一部がかなり不足しています。それらの多くは地球から輸送されていましたが、それが滞るようになってからは、自給でなんとかするしかありませんでした。
ゲーム中に登場するアンブロという食品も、そのような状況から生まれたものです。

また、当然火星ではリサイクルの必要性が高いわけです。ゴミとして単純に捨てられるものは少なく、ほとんどは何らかの形で再生されます。住民自身でさえ例外ではありません。窒素や燐などは火星では貴重です。彼らは死後火葬などにされず、「資源としてリサイクル」されます(例えば、「肥料」として・・・)。

これらのことは、入植初期の火星人にとっても抵抗のあるものでしたが、彼らは生き延びるためこれを受け入れざるを得ませんでした。
火星の指導者(為政者)は、このような特殊な慣習を正当化し、ともすると地球に対して劣等感を抱きがちな住民を鼓舞しました。そして、その指導者が科学者であったがことが、火星人の価値観のもう一端である、科学的合理主義、唯物主義(無神論)的価値観を助長したのです。

ストーリー中では、火星人は地球人から見ると違和感を感じる存在として描かれています。しかし、それは、彼らの歴史がこのような背景を持っているからです。
現実世界でも、国や地域による価値観の違いを、お互いに違和感と感じることがありますが、それと同じことです。
それそのものが決して悪というわけではない…というのは、プレイしてくださった方なら分かってもらえてますよね?

大宮ソフト 神宮


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恩田さん書下ろしブログスキン

アーモダインではキャラクターデザインをしていただきました
イラストレーター:恩田尚之 さんの書き下ろし
アーモダインオリジナルブログスキンが『So-net blog』に登場!


http://www.so-net.ne.jp/blog/skinlist/

※『So-net blog』はSo-net運営のレンタルブログです。
※利用方法その他については『So-net blog』にてご確認ください。


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サントラ発売日 [その他]

今日、2007年3月28日は、「『機甲装兵アーモダイン』オリジナルサウンドトラック」の発売日です!
詳しくは、3/7の本Blog内で、SCE鈴木さんが書いていますので、そちらもご覧ください。

役得で、いち早く大宮ソフトにもCDが届きました(個人用には別途購入予定ですよ)!
おお、ジャケットも渋くてカッコいいですね!早速拝聴させていただきました。

開発中も、しばらくゲームを止めて曲を聴いていたりしたものですが、あらためてじっくり聴いてみても、やはりいいですね~。重厚&豪華で、アーモにはもったいない(笑)くらいの大作感を感じさせる曲の数々です。

ゲーム中では、長く聴いても飽きが来ないような、BGMに徹した作りにも感じられますが、CDで曲だけを聴いてみても充分聴き応えがあります。双方のバランスがちょうどいいのだと思います。

曲そのもの以外でも、色々こだわりを感じられます。ゲームをプレイしてからサントラを聴くと分かりますが、曲順がほぼゲームのストーリー展開に合わせて収録されてます。曲タイトルもいちいちかっこいいんですよ。

私が好きな曲は、上げるとキリが無いんですが、あえて言うと
「Logistical Support」(聴くたびに心躍ります)
「Coded Operation」(アーモダインの重厚感!)
「Stone Butterfly」(緊張感がいいですね)
「Path of Misery」(戦いの物悲しさを感じます)
「Ark of Winds」(ドラマチックで鳥肌立ちます)
それぞれ実際どんな曲なのかは、サントラを聴いて確かめてみてください。

アーモダインの曲を手がけてくださったのは、言わずと知れた、プロキオンスタジオの光田さんです。
光田さんと大宮ソフトは、以前「ガンハザード」の時に仕事をご一緒したという縁があります。ですから、今回アーモダインで作曲をお願いすることになったのも、分かりやすい理由ですよね。

両作とも、世界観の似たタイトルですので、安心してお任せできるという感じでした。実際、サンプル曲などもほとんども出さず、それぞれ一行程度の簡単な文面のみで仕事を進めていただきました。で、リテイクはやはりほとんど無し。
曲がどんどんあがってきた時期は、開発もすごく佳境に入っていたころなのですが、辛い仕事中もそれらの曲に励まされました…。

開発中、光田さんや効果音の黒田さんが、ゲームを実際にプレイしながら作業を進めてくださっていたというお話は聞いていました。まあ、状況に的確な曲や効果音を付けるためには、当然のことなのかもしれませんが、中途バージョンを繰り返しプレイしながらの作業は、さぞしんどかったのではないかな…などと思ったものでした。

そう思いつつ、プロキオンHPで光田さんのBlogを読んだところ、なんと、最近でもアーモダインを日々プレイしてくださっていると書いてあるじゃありませんか!
沙倉さんといい、光田さんといい、嬉しいことを言ってくださいますね…(ホロリ)。

このように、意図せず(笑)関係者の評判が良い機甲装兵アーモダイン。
そのすばらしい楽曲が収録されたサントラを、ぜひ皆さんにも聴いていただきたいです。

そしてもし、サントラは気に入ったけど、まだゲーム本編をプレイされていないという方がいましたら、ゲームの方もぜひどうぞ。映像が付くと曲の感動もさらにアップしますよ!

大宮ソフト 神宮


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発売1ヶ月経過 [その他]

早いもので2/22に発売してから1ヶ月経ちました。私の周りでもクリアしたと
いう方が結構いらっしゃいます。そういう私は依然、比較的序盤で進行がとまっ
ております。空き時間を見つけてこつこつ進めてはいるのですが、クリアする
のはいつのことやら。

で、少し落ち着いてきたので大宮ソフトの鈴木社長と食事しながらいろいろと
情報交換を。PS3どうですかね~、と最近のゲーム業界では挨拶のように
なっているところから、「カルドセプトサーガ」や「みんGOL5」など、お互い
の関わっているタイトルの話など。「ガンダム無双」「スパロボW」と、ロボ
ゲーがこのところ非常に調子良いので「アーモダイン」も売れてくれないか
なぁ、とか(笑)まぁ、この2タイトルをロボゲーと一括りにするのも乱暴では
ありますが。

「アーモダイン」自体は選ばれし方々にのみお送りするつもりはないのですが
結果的にそれに近い状況ではありますので、ご興味ある方はお店で見かけたら
お買い求め頂ければ!

SCE WWS JAPANスタジオ 
制作2部 池尻


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沙倉さんからメール [その他]

先日、アーモダインデザインを担当してくださった沙倉さんからメールをいただきました。内容は「アーモダイン、クリアしましたよ!」とのこと。
いやー、嬉しかったですね。
沙倉さんが、趣味でもゲームをする(SLGもお好きだとか)という話を伺ってはいたのですが、クリアまでちゃんとプレイしていただけたなんて!

メールでは加えて、長くて深いプレイの感想も書かれていました。それで、私もついうれしくなり、マニアックな返信をしてしまったのですが(後半、ボマーは使えますよね!とか、XXが最後まで仲間にならなかった理由は…とか)。

沙倉さんについては、SCE鈴木さんが以前にもこのBlogで書いていましたが、既に数々の有名アニメ作品に参加されている方ながら、大変気さくで控えめで、開発側にとって「仕事のしやすい」方でした。
(その意味では、キャラデザインの恩田さんも同様で、今まで仕事でお付き合いした方には偶然にも気さくで控えめな方が多かったですね)。

実作業では、前回Blogに書いたようなややこしい設定部分や、3Dモデルの都合の関節構造のしくみや、肩幅や足の長さの規格など、失礼なくらい色々な制限や指示を出さなければなりませんでした。
でも、沙倉さんはそれらをきちんと理解してくださり、その上で独自のアレンジなども加えてくださいました。

いただいたデザインは、一発でOKが多かったのですが、まれにはリテイク(設定やモデリング的要素が主なので、けっこうややこしい…)もありました。
リテイクというのは、出すこちらも心苦しいものなのですが、沙倉さんはそれらも快く受けてくださったのです(もちろん、ここは譲れないというポリシーもお持ちです)。


(↑沙倉さんデザイン AW20Jキグナス)

沙倉さんにメカデザインを手伝っていただいた理由として、ひとつには「アニメ畑の方にアニメ的エキスを注入していただきたかった」ということ、もうひとつには「現職メカデザイナーの方に参加していただいて箔を付けたいという色気(汗)」というのがまずあったと思います。しかし、ゲームデザインとしては、さらに別の意味もありました。

ゲーム中のアーモダインは、複数のメーカーが開発していることになっています。それを、現存の自動車メーカーのようなものと考えていました。
自動車は「タイヤが4つあり、ライトがあり、ドアがあり・・・」など共通の要素を持ちながら、デザインはメーカーによってかなり異なります(まあ、流行によって似た感じのものが多くなったりもしますけどね…)。
アーモダインにも設定的な共通部分がありますが、デザインにはこのようなメーカー間の思想の差があるべきだと思いました(この考え方そのものは、至って普通ですが)。
そこで、これを再現するには、一人よりも、複数のデザイナーに担当していただく方が理にかなっているのではないかと思ったのです(実際の自動車も、それぞれ別のデザイナーの方がデザインしているわけですし)。

アーモダインの世界では、地球と火星の間にもっとも大きなデザインの差異があります。
地球のアーモダインは、まだ実用性が重視される段階で、デザイン的にメーカー間でもやや似通っています(車というより、戦車的なイメージですね)。
逆に、火星は地球よりも技術力が高く、実用の上にデザイン性を加味できる余裕があるという設定になっています(スポーツカーという感じです)。

沙倉さんには、デザイン性を強調する意味で、主に火星のアーモダインを担当していただきました。
ボスキャラも含め、メーカー的にはArsia Mechanics社製のものです(型番にAWの付くもの。メーカー名はデータベースにあります)。
また、地球製のものもいくつかデザインしていただきました。Huron Cybernetics社のファントムシリーズ(オープニングアニメの冒頭に登場するもの)や、その他いくつかの地球メーカー機体ですが、これらは火星の技術を取り入れているなど、設定的にも理由付けが成されています。

蛇足ですが、アーモダイン=車のアナロジーを考えたりしているうちに、今までたいして興味の無かった車(学生時代は、かの有名峠の麓に住んでたんですが、乗ってた車はポンコツ軽で、走れば良いと思っていた)についてすっかりハマリ、にわか車好きになってしまいました。今や毎年のGTレースの結果なども気になってたりして。こういうのも職業病というんでしょうかね。

大宮ソフト 神宮


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アニメーションについて [制作秘話]

鈴木です。
アーモダインではOPやゲーム中にいくつかアニメーションを搭載してます。
今回はそのアニメーションの制作秘話を。

アニメーションの制作現場を見るのも初めてでした。
今回アニメーション制作をお願いしたのは、
株式会社アクタスさんです。

はじめにアニメーションを作るには
どこにどうやってもって行けばいいんだろうと根本的なところからのスタートでした。

いろいろなところで情報収集をして
実際にロボットが描けて、スケジュールの調整ができるところ、
そして一番のクォリティ的にも申し分ないところとして、
アクタスさんの名前が挙がってきました。

実際に話を持っていったところ、
興味を持っていただき、打ち合わせを幾度となく行い、
制作をスタートすることが出来ました。

OPを作るにあたって「まずは曲を用意してそれに映像を合わせよう」
という方向で進み、光田さんにOP曲の作曲をお願いしました。
そこから急遽光田さんへ作曲のお願いをしました。
(急なお願いを受けていただけた、光田さんありがとうございます!)

曲も完成し、そこから絵コンテ制作となるのですが、
アニメの絵コンテを見るのも初めてだったのでびっくりしたのですが、
ものすごいカット割りで画面が切り替わります。
OPの1分30秒で収まるのか?というのが第一印象でした。

一度絵コンテだけをつなぎ合わせたものを見させてもらったのですが、
画面転換が多くなるという心配もよそに、
抜群に曲にあわせた場面転換ですごくあっているんです。
ですが、1回見ただけでは詳細な部分までは分かり難いところもあると思うんですが、
「OPを何度も見てもらいたい」という共通の意図どおりになっていました。

そして実作業に入り、またリテイクを繰り返します。
アニメーション監督のリテイク項目のほうが
こちらで出したものより多いというところもさすがです。
恩田さんにキャラ作監をやっていただいたことも大きいでしょう。

そして幾度と無く納得のいくまで調整を行いやっとのことで完成したのです。

公式HPでも公開されていますが、
ゲーム起動時のOPはクォリティが違いますので
ぜひ苦労の結晶をぜひご堪能ください。

SCE 鈴木


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